所蔵品
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飛躍成就花陶板

作者は島根県に生まれ,京都を拠点に創作。若き日は窯業科学や釉薬研究に励み,こうした科学的研鑽を礎に,初期には中国や朝鮮の古陶磁の技法を再現した作陶を展開。一転して大正末には雑器の美に開眼し、柳宗悦、浜田庄司らとともに民芸運動を興し、生活陶の無名性や実用性に立脚した健康でたくましい独自の作風を確立。さらに,戦後は民芸の精神を根底に,陶芸だけでなく文筆,木彫など自由で多彩な創作活動を展開しました。
本作には飛躍成就という文字が筒描き(凸線)で書かれています。作者は窯をたくことができなかった第二次大戦中は文筆活動に没頭し,戦後それらの詩句を陶板に記しました。中央の花は,銅を成分とする辰砂(しんしゃ)という鮮やかな赤い釉薬で彩られていますが,これは「釉の河井」と呼ばれた作者が最も得意とし,生涯追求した発色の難しい釉薬です。陶板の周囲を飾る木製の額は作者の郷里,島根県安来市の職人が制作しました。
名称 飛躍成就花陶板 ひやくじょうじゅはなとうばん
作者名 河井寬次郎 カワイ・カンジロウ
時代
材質 陶器
サイズ 32.4×23.1
員数 1面
その他の情報
指定区分
分野